電子工作と3Dプリンタでオリジナル玩具を作っていました。例えば"転がすだけで演奏できる電子楽器"などを作っていたのですが、実際に展示会で子どもに触ってもらい、反応を踏まえて改良…とトライするのが好きでした。 大学はプロダクトデザインの専攻で、与えられたテーマに従い商品を考えプレゼンする、という演習をひたすら行い、そこで「本当にユーザーのためになる商品とは何か、どうプレゼンしたら相手に伝わるのか」といったことを考えるクセができました。
理系学部では無かったこともあり 大学では見よう見まねで電子工作をやっていた私ですが、ELチーム配属となり、今までバンダイの玩具を作り上げてきた技術職の先輩方にしっかり電気の基礎を教えてもらいました。 ただ教えてもらうだけでなく、1年目から商品に関わることができ、自分が電気設計を行った仮面ライダーの玩具が発売されたときは、飛び切り嬉しかったのを覚えています。
3年目でついに、スーパー戦隊のメイン担当にチャレンジさせてもらいました。
「機界戦隊ゼンカイジャー」の変身アイテム「ギアトリンガー」では、"連動アイテム"の新しい読み込み方法を企画チームに持ち込み提案して採用してもらいました。
それを実際に製品にするまでには、工場と調整したり検査方法を考えたり、想像以上に大変なことが山盛りでしたが…自分で考えた遊びを全国流通させるのが夢だったので、最後までやりきりました。
今もスーパー戦隊シリーズのメイン担当として戦隊玩具を企画チームと一緒に開発中です!
今年はただ作るだけじゃなく、公式ブログやYouTubeなどにも出演して、エンジニアだからこそ理解している製品の良さを「伝える」ことにも取り組んでいます。
また年次も上がってきたので、技術職の後輩も巻き込んで製品を良くするためのアイデアを一緒に考えてみたりと、技術職全体を盛り上げていこうと思っています。
電気担当だけでなく、企画やプロモーションなど、「ジョブローテーション」の仕組みを活かして色んなことがしてみたいです。(実際、技術職から企画職に移った先輩もいます) なりきり玩具だけでなく、純玩具みたいなものもやってみたいし、もっとハイテクなものにも取り組んでみたい…一本軸があるとすれば、バンダイは総合エンタメ企業なのですが、自分はその中でも大好きな「玩具」にずっと関わっていきたいです。
「ELって、何?」…聞き慣れない言葉かと思いますが、これは"エレクトロニクス"を略したバンダイ用語。私たちは、玩具の電気的設計(回路やプログラム作りなど)を行う技術職です。
よく「技術職は、言われたものをそのまま作る仕事ですか?」と聞かれますが、全然そんなことはありません。バンダイの技術職は、企画チームと一緒に玩具の仕様を決めるところから参加できるのが最大の特徴です。面白いアイデアであれば、年次や職種に関わらず、誰が出したものでも取り入れるのがバンダイ流です。
実際に「機界戦隊ゼンカイジャー」の変身アイテム「ギアトリンガー」では、当時入社3年目だった私のアイデアが採用されています。
"ギア"の形をした小型の玩具を「ギアトリンガー」に入れて回すと、沢山種類のある"ギア"のうちどれが入ったのか、IDを読み取って対応した音声が鳴ります。実はこのIDの読み取り方法が、私が提案した新手法なんです!詳細は実物を手に取ってほしいのですが、このギミックの売りは、"ギア"を入れる向きが表面か裏面かで読みこむIDが変わり、鳴る音が変わることです。不思議だし、1個”ギア"を買えば2個分の遊びができちゃうのは単純にウレシイ!
思いついてすぐ試作を作って企画チームに提案したところ「面白い!」と採用されました。こういった技術サイドならではのアイデアが出せて、更にそれを面白がってくれる人たちが居るのが、バンダイの強みです。
企画が通ったあとも、発売するまで責任をもって開発します。子どもが遊べるかテストしながらプログラムを作り、簡単に壊れないような部品選び・基板設計をして、工場での検査方法まで考えます。企画~生産まで、商品の全てに関わることができるのも面白いところです。
自分のアイデアが形になった玩具で、子どもたちが楽しそうに遊んでいるのをSNS等で見かけると、涙が出るほど嬉しいです。これが"仕事"だなんて、こんな幸せなことがあっていいのか…と思うのですが、これこそがエンタメ企業で技術職を務める醍醐味だと思います。
※新型コロナウィルス感染症対策として、
出社と在宅勤務の併用を推奨しています
※始業・終業時間を定めていないフレックス制を導入しています。
午前中はテレワーク。
メール返信や、今日行う業務の確認を行います。
商品化が決まっている玩具の遊び方について、企画チームと打ち合わせします。企画チームがやりたい遊びをヒアリングして、不明点や遊びにくそうな点などを共有し、遊びやすいフローを一緒に考えます。
企画チームと相談して決めた仕様を基に、玩具の動作フローの作成に入ります。正規の遊びでないイレギュラーな操作をした場合の処理等もここで定義します。 完成したらプログラム作成を委託する外部協力会社様に共有します。
テレワークの日は奥さんと一緒に昼食をとります。近所のカレー屋さんでテイクアウトするのにハマっています。 ピークを避けて午後から出社します。
会社のEL作業台で、開発中の玩具の3Dプリント品に電子部品を組付けた「試作ボード」を作成します。 最初の試作段階では、自分でプログラムを組んでみて遊び感の確認を行ったりもします。
既に設計進行している商品について、企画/設計/EL/品質管理/工場など、各担当が集まり、問題点がないか、スケジュールが間に合うか確認します。 各々の出社状況がバラバラなので、最近は専らテレビ会議で行います。
企画チームから「今こういう商品を考えているんだけど、面白いギミック案ある?」と相談を受けることもあります。といいつつ、ブレストのような大仰なものでなく"その辺で立ち話"のようなことが多いです。
工場で金型調整中の成形品に電子部品を組付けたテスト品が届くので、電流値に異常がないか、各部品はちゃんと機能しているかなど確認します。
工場でどのような検査を行えば不良品を弾くことができるか、というところを考えるのもお仕事です。消費者に良品が届けられるよう、責任をもって検査内容もしっかり考えます。